2024-12-31
2024 年の振り返りと 2025 年やりたいこと
2024 年いろいろあった。振り返る。
大学生業
結論から言うと、まだ卒業できていない。
卒業論文は年初に無事に提出できた。でも昨年末に受けた微分積分Aの期末試験は結果が振るわず、単位を取ることができなかった。そのため、今年は春学期に休学し、秋学期から6回目の微分積分Aに挑んでいる。
そして12月20日に期末試験があったわけだけど、今回は微分積分1人アドベントカレンダーを実施し、昨年までと比べ物にならないくらいには勉強した。アドカレは完走できなかったものの、手応えとしては当落線上までたどり着いた感覚がある。1月21日に結果が出るので乞うご期待。
一応、制度的には2年間留年できることになっていて、去年は丸ごと1年使って今年は春学期に休学を挟んだので1.5年分消費している。つまり、また春学期に休学すれば次の秋学期に再チャレンジすることはできる。ただ、もう24歳になるし、ぶっちゃけ学生飽きたので、今回取れなかったら流石に進退を考えようかな。
あとはまあ普通に今年も遊んだ。謎の学生団体がやってるデカいクラブイベントに行ってみたり、アミューズメントポーカーにハマってみたり。僕をおいて卒業してしまった人たちと継続的に遊べているのも嬉しい。
来年こそは卒業!来年こそは卒業!
労働
今年も元気に Ubie で働いていた。勤続6年目。引き続き技術や開発組織のマネジメントが中心で、スポットでいくつかのプロジェクト立ち上げだけ開発に入るような感じ。コード書いてた時間は1割くらいかな。
2年くらい前からヌルっと戦略やリーダーシップの仕事をしていたけど、今年からは明示的に VP of Technology を名乗り始めた。12月からはプロダクト開発組織全体のリードをしている。これには大きな心境の変化があった。社内に書いた文章を引用する。
夏頃からいきなり内外に VP of Technology を名乗り始めた。でも僕は元来、肩書きがめちゃくちゃ嫌い。外向けに肩書きで箔を付けるやつはクソダサいし、内向けに肩書きに頼って仕事を進めるのもクソダサい。たぶんファーストキャリアであるところのUbieで培われた価値観だと思う。
けど外に目を向けて勉強しているうちに、覚悟の表れとしての肩書きもあるんだと気づいた。つまり、外向けには「yukuがリードしているUbieで働きたい」と、テック企業としてのブランドを引き上げる顔になる。内向けには強く一貫した意思を持って技術にベットし、そのビジョンを示して牽引する。そんな人は都合よく外からやってくるわけないので、ならば自分がそういう覚悟で仕事をしたいと思い、VP of Technology を名乗っている。
正直、能力は圧倒的に不足していて、がっつりコード書いてた頃と比べるとまだ自己効力感が高いとは言えない状態にある。マネジメントとして自分が思うような成果を出せず、プログラマとして貯めた信頼貯金を消費している感覚すらある(もちろん周りがもっと優しいことは知ってるけど)。Ubieのホラクラシー組織においては別に偉くなったとかではなくて、単に戦略的・抽象的な役割を担っているだけなんだけど、能力不足を自覚しながら高い不確実性を伴う意思決定によって100人規模の組織を動かすのは、シンプルに恐ろしい。
けど、こんな打席に立てることってそうそうない。幸いにも最強クラスの同僚に囲まれていて、戦略の実行には困りにくい恵まれた環境だと思う。会社のためにも、自分のためにも、最大限レバレッジして成果を出すぞという気持ち。
そういえば、「なんでCTOやVPoEじゃなくてVPoTなの?」って聞かれることがある。まあ細かい肩書きは何でもいいしやることは変わらないんだけど、なんとなく日和った。社内ではこんなことを書いた。まだまだ精進。
正直に言って、僕はUbieの中でも指折りにソフトウェア開発が得意な自負があるし、それを武器に戦ってきたと思っている。しかし、VPoTの仕事はその延長線上にはない。不足する能力を数えたらキリがないし、まだ真に経営の視座で仕事ができているとも言えず、それがCTOではなくVPoTというやや日和った名前に現れている。
早速VPoTの顔つきで外向けの発表もいくつかやった。
- Googleから資金調達を実施したUbieが考えるスタートアップの勝ち方
- ビジョンドリブンなスタートアップが立ち向かう事業成長の”壁”とテック戦略
- Ubieのテックリードが語る、技術的魅力と将来の展望の裏側
今年はCMを打てるくらいにグロースしたり、命を救うような事例がいくつも出たり、Googleから資金調達したりして、テンションも上がっている。
個人的な成果としては掘った1年だったが、来年はやりたいことが色々と見えてきたので、成果にこだわっていく。
OSS
今年は12個のプルリクエストを投げた。前年比34%。激減である。仕事で困ったことをちょこっと直したくらい。
TypeScriptにCall-this operatorを実装したPRは特に覚えている。Stage 1なのでマージされることはない趣味PRなんだけど、TSKaigi に来ていた @drosenwasser に直接相談しながら仕上げることができて超楽しかった。Call-this operator大好きなのでStage 3に進んでこのPRが役に立つ日が来ると嬉しい。
あとは自家製OSSをいくつか出した。
react-native-webview-rpc
React Native の WebView 内から React Native 側の関数を型安全に呼び出せるライブラリ。仕事でReact NativeとWebViewのハイブリッドアプリを作ってたら閃いた。
特に難しい実装はしてなくて、Comlink を使って postMessage スタイルの非同期メッセージングを関数呼び出しのシグネチャに隠蔽しているだけなんだけど、 @__syumai が興味を持ってくれて急遽YouTube Liveで色々話せたのが楽しかった。
just-styled
RSC対応のミニマルなCSS-in-JSライブラリ。React 19 の <style>
タグ巻き上げがあれば超簡単に作れるじゃん!と思って作ってみた。いい感じに動いて満足している。
今年は Kuma UI を全然やれなかったから、来年は just-styled を輸入していい感じにできるといいなー。
raycast-backstage-extension
Raycast で Backstage のサービスカタログを検索するエクステンション。UbieではあらゆるサービスがBackstageに載っていて、そこからCloud LoggingとかGrafanaとか諸々に飛べて超便利。なんだけど、Backstageを開くのすらめんどくさくなってしまったので作った。Raycastのストアにも公開されてるので使ってみてね。
typst-coins-thesis
筑波大学情報科学類の卒業論文向けのTypstテンプレート。卒論を書いているときに現実逃避で作った。TypstのおかげでLaTeXを覚えずに大学生活を終えることができそうでとても嬉しい。
ブログ
今年はZennに2記事、noteに2記事書いた。技術以外の真面目な記事を書くためにnoteを使い始めた。
- WebViewからReact Nativeの関数を型安全に呼び出す
- Ubieのプロダクト戦略をBtoCコンパウンドスタートアップとして捉える
- 基盤システムとは何か、中長期システム投資の観点から考える
- Ubieが2024年にReact Nativeを選ぶ理由
特に「Ubieが2024年にReact Nativeを選ぶ理由」は、以前に技術選定系の記事で燃えたのでちょっと怖かったけど、うまく伝えたいことが伝えられてよかった。
来年は技術記事も書きつつ、入門者として技術経営や組織系の発信を増やしてフィードバックをもらっていきたい。
登壇
5つ登壇した。
- TSKaigi 2024: Real World Type Puzzle and Code Generation
- React Native Meetup #16: Capacitor製のWebViewアプリからReact Native製のハイブリッドアプリへ
- フロントエンドカンファレンス北海道: Web技術を駆使してユーザーの画面を「録画」する
- Web Developer Conference2024: 僕が思い描くTypeScriptの未来を勝手に先取りする
- Nihonbashi.js #9: React 19でお手軽にCSS-in-JSを自作する
Nihonbashi.js は1名キャンセルが出たので飛び込み。ネタをストックしとくとこういうことができていいね。
引越し
ついに5年半住んだつくばを離れて都内に引っ越した。卒業を見越した投機的引越しである。夏からゆるりと物件探しを初めて、11月にようやく終わった。
引越し直前は最後の学園祭に行ったり引越しパーティーを開いたりして、やることはやり切った。つくば編、完!
引っ越した理由は、シンプルにつくばに飽きたのと、出社頻度を増やしたかったから。引っ越してからは美味しいご飯や美術館といった文化資本に触れやすいし、出社もほぼ毎日できていて大満足。
というわけで都内の皆様とたくさん会いたいのでお誘いください。いつでも伺います。
買い物
今年からベストバイも記録してみる。
Kith 101 for Auralee のコラボキャップ
毎日出社生活を始めると朝の準備が面倒で、シュッと被れるキャップが欲しかったところにベストフィットした。
来年も1個くらいお気に入りキャップが増えるといいなー。
Nahyatのモヘアニットポロ
Nahyatを買うのは3年目で、今年は2着買ったのだけど、特にモヘアニットポロが気に入っている。ラメ入りモヘアの独特な風合いと、それらしくない肌触りが良い。
来年はボトムスを買いたい気分。
カズー
適当に入った雑貨屋で見つけたカズーという楽器。口に咥えて発声するだけで管楽器っぽい音が鳴る。これを吹きながらギターを弾くともういつまでも遊べて超楽しい。
一家に一台カズー、オススメです。
AQUAのドラム式洗濯機
引越しを機にドラム式デビューした。ヨドバシで分かりてに相談した結果、洗剤自動投入とヒートポンプを重視しつつコスパも考えてAQUAを選択した。今のところ超快適。
見た目ダセーとか思ってたけど、設置してみるとなんだか硬派な気がしてきて気に入っている。ゴミ捨ても他機種に比べると妥協したつもりだったけど、全然楽ちん。
音楽
今年もつくばロックフェスと RISING SUN ROCK FESTIVAL に行った。フジロックも行きたかったけど日程の都合で断念。
ライブはあんまり行けなかった。せっかく東京来たので来年はたくさんいく。
- Homecomings
- A Flood of Circle・金属バット ツーマン?
- Alice Phoebe Lou・下津光史 ツーマン
- リーガルリリー
今年リリースのお気に入りはこの辺り。
特にリーガルリリーが異常な制作ペースで毎年楽しませてくれている。あとはなんか高校生の頃を思い出してシャムキャッツとか呂布カルマとかめちゃくちゃ聴いた。来年も楽しみ。
旅行
ハワイ、長崎、伊豆に行った。ハワイでオープンカーを乗り回したのがめちゃくちゃ気持ちよかった。長崎と伊豆は去年に引き続きで、定番化してきた。
来年はもうちょい国内をフラフラしたい。あとは余裕があったらヨーロッパに行きたい。
まとめ
来年も頑張るぞ!